こんにちは。
今回は6/14放送のフジテレビ朝の報道番組「めざまし8」より、廃棄物の山を積み上げてしまった会社社長の逮捕劇についてお話します。
毎朝見ているめざまし8で、リサイクル関連のニュースが飛び出てきましたので、「これは!」と思い今回記事にまとめてみました。
前回に引き続き廃棄物関連の違法ニュースという事で、参考程度にこちらもご参照ください。
撤去命令従わず産業廃棄物の山…社長逮捕
この会社社長はなぜ逮捕となってしまったのでしょうか?
大量のリサイクル品(廃棄物として収集された物にあたります。)が放置されてしまった為、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されたとのことでした。
僕が調べた限りではこの会社社長、廃棄物の保管をする会社だったそうです。
ということは、廃棄物を保管するにあたり利益を得ているということですよね。
もしくは請け負った廃棄物を分別し、処理場まで運搬し利益を得ていたと思われます。
不法投棄ではない?何が違法だったのか。
自身が契約し借り上げている土地に、廃棄物を置いているのであれば、
それは不法投棄ではないですよね。
では、どこに違法性があったのか。
厳密にいうと不法投棄に該当します。
自分の土地であっても、仮置きや一時保管が認められるには以下の4点すべてを満たしていないと認められないということでした。
(1)建設関係の産業廃棄物であること
(2)産業廃棄物が排出された場所以外で保管しようとしている
(3)産業廃棄物を排出した事業者が保管する
(4)保管する土地の面積が300㎡以上ある
実はこの仮置きの要件以外にも、廃棄物処理施設としての運営にあたり決まり事がいくつもありました。
千葉県を例にとってみていますが、どの自治体でも大差はないと思います。
(2)事業者等の責務
- ア 廃棄物処理施設の設置等及び廃棄物の処理を行うにあたって、法その他関係法令で定める諸基準の遵守
- イ 廃棄物処理施設の設置等及び廃棄物の処理に起因する公害及び災害の発生の防止及び地域住民の生命及び財産の保守
- ウ 施設設置等の計画策定にあたって、県及び市町村の土地利用計画及び環境保全計画との適合
- エ 廃棄物処理施設設置等にあたって、地域住民の理解を得ること
- オ 県域から排出される廃棄物の取扱いを優先(県域以外の地域から排出される廃棄物の取扱いの抑制)
ア、運営にあたって他の法律も遵守しましょうね。ということ。
イ、運営にあたって公害・災害防止に努めて地域住民には迷惑をかけないようにしましょうね。ということ。
ウ、運営の計画段階で、自治体の土地利用計画や環境保全計画との適合をお願いしますね。ということ。
エ、運営の計画段階(施設の設置段階で)で地域住民の理解を得ましょうね。ということ。
オ、他県の廃棄物を抑制したいので、県内の廃棄物を優先させてくださいね。ということ。
以上が千葉県の定めている事業者の責務となっております。
これらを守らないと、行政より指導が入り、今回のように撤去命令まで出されてしまう場合もございます。
また他にも維持、管理にあたり基準が設けられております。
飛散防止や悪臭防止、囲いの設置や表示看板の設置などたくさんの基準がございます。
まとめ
今回の逮捕は、再三にわたる市からの撤去命令に応じなかったため、強制逮捕に踏み切られてしまった、という運びです。
画像やニュースを見ても分かる通り、景観を損ない、悪臭立ち込め、地盤が緩み地下水への汚染も懸念されている。行政の指導が入るのも当然の内容でした。
正直この廃棄物に関しては政府もかなり敏感に取り扱っており、細則が多数あり、違反している業者も数々いることでしょう。
ただし行政の指導が入ることにより改善されてさえいれば、よほどの違法性がない限りは問題はありません。
お金をもらっても廃棄物は処理せず、結局国の税金でその撤去作業を賄う。
ある種、間接的に税金泥棒をしてしまっていると取れなくはないですよね。
明らかに近隣住民に迷惑をかけ、施設に必要な設備も設置されていないません。
高さを隠す柵を作ってくれとの声にも「お金がない」と聞き入れなかったようです。
このようなニュースが流れると、廃棄物に携わる業者の印象もマイナス方向へ影響されてしまう気がします。
廃棄物業界・リサイクル業界、ひいては社会全体の為にもこのような事態は避けていってほしいものです。
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