引っ越しやお片付け、不要になった家具の買取ニーズは非常に多いです。
今回は家具について買い取れない家具・無料引き取りもできない家具についてご紹介していきます。
まず初めに。
買取業者から見た家具というものは、需要も高く依頼も多い主力商品です。
ただし売れない状態で在庫として抱えるには場所をとり、最後まで売れない場合は処分するのに手間のかかる取り扱いの難しい商品です。
手間のかかる割には販売利益の低い商材は避けられる傾向にあります。
今回紹介するのはあくまでノーブランド品であり、高級ブランドやデザイナーズ家具には以下で紹介する事例は当てはまらない場合もございます。
簡単な話、高価で商品価値があれば多少不利な条件でも買取業者は引き取るという事です。
ではどんな家具がチサイクルショップなどで敬遠されがちなのか、それについて説明していきます。
買い取れない物の例
コンディション不良
ノーブランドの家具でコンディションに少しでも問題があると買い取れる確率はガクッと下がてしまいます。
コンディション不良には以下の物が例として挙げられます。
汚いもの
ぱっと見て汚れているものについては買取は難しいです。
買取業者は、特にブランドでもない家具をキレイに磨いてまで売り物にしたいとは思いません。
磨いても、たかが知れてる金額にしかならない・いつ売れるのか不透明・売れなかったら在庫に困るなどの理由から、
汚れている家具は確実に売れる見込みのある商品しか扱いません。
①状態が悪すぎて、メンテナンスをしても綺麗に(商品に)ならない。
②メンテナンスの手間を割いても、割に合う単価にならない。(安物)
この2点において断るケースは非常に多いです。
①ですと布張りのソファに落とせないシミがあったり、白い家具が日に焼けて茶ばんでしまっていたり
等メンテナンスをしてもどうにもならない商品はお断りします。
②の例としては、磨いて綺麗になったとしても売値が安い商品は磨く価値もなく、引き取ることも憚れるわけです。
極論ですが、例えば無料で引き取った商品を時給1200円のスタッフが30分をかけ磨き、売値が1000円にしかならないようであれば、売値から人件費の600円を引いて400円の利益です。
ですが、スタッフの30分を使って400円しか儲かっていないわけです。
大の大人が何やってんだって話ですよね。
このように損得を天秤にかけて買取業者は商品の取り扱いを判断します。
どんな家具がいくらくらいで売れるのかというのはまた、別の記事でまとめていきます。
傷・破損のある家具
これも上記の例と同様に、ノーブランドの家具自体が商品単価が低いため、目視で気になる傷なんかがあるとすぐに断ってしまいます。
箪笥やTVボード・食器棚など、正面(前面)がはっきりしている製品の場合は、設置しても見えない側面に多少の傷があっても大丈夫ですが、
正面、前面、天板にキズなどがあるとかなり目立つものとなってしまうため、お断りしてしまうケースが多いです。
臭いのする家具
たまにあるのですが、この臭いの最たる例がタバコです。
煙草によるヤニは洗剤で除去はできるのですが、100%取り除くことは不可能です。
磨いて綺麗になっても臭いは除去しきれないことも多いです。
ペットを飼っている家庭の家具も臭いが付いていることがあります。綺麗にしていれば良いのですが、
糞尿の臭いや、隙間にペットの毛などが入っているとNGとなってしまう可能性が高くなります。
このようにその家具から前所有者の生活感を感じてしまうと、ぐっと再販がしずらくなってしまうのです。
欠品があるもの・部品が足りない物
戸棚の取っ手が取れている・引き出しのレールが外れているなど、
なにかしらパーツの欠損がある場合はNG率が高くなります。
欠品を純正部品、または代替品で補ったとしても仕入れコストがかさんで利益率が悪くなってしまうからです。
またそれが見るからに代替品と分かってしまうようだと、「完品じゃない」という烙印を押されてしまい再販時の単価がぐっと下がってしまいます。
このように手を加えなければ(部品を購入しなければ)再販できない物はNGとなってしまいます。
組み立て家具(IKEAや通販)
意外かもしれませんが、組み立て家具は取り扱いNGの場合が多いです。
理由としては、リユース店などは家具は現物を展示して販売するためです。
わざわざ組み立てて展示するのも手間ですし、未組み立ての状態で販売しても買い手のお客さんも手間です。
このように手間がかかってしまうという点がマイナスポイントとなっています。
IKEAやニトリ、そして通販は安価な輸送コストで商品を提供できるため、販売価格も比較的安価です。
それにより、組み立て家具の中古品となってしまうとかなり安めに設定しなければ再販が出来ないため、敬遠されがちとなってしまいます。
現代の住環境にマッチしていないもの
これに関してはピンとこないかもしれませんが、ご一緒にお考えください。
昔は当たり前だったことが、現代では多様化が進み変化していったりしますよね。
和室のある家が当たり前だったのが、今ではマンションの建設ラッシュを経て洋室が基本となっています。
そうなってくると和室に置くようなものは基本的には需要がありません。
ダイニングが主流の現代では座卓は売れないですし、
応接室のある家なんかは昔はありましたが今はほぼないため、応接セットも中々売れません。
嫁入り道具に持ち込んだ婚礼箪笥なんかも、まず需要がありません。
備え付けのクローゼット収納のある洋室が主流です。
極狭住宅やマンションが増える中、大きい家具の需要は年々下がる一方です。
電子書籍が世間に浸透してきている今、本棚がNGアイテムとなってしまう日も近いかもしれません。
無条件で引き取りが難しいアイテム
これまでいくつか買い取れない物の事例を説明してきましたが、これらを踏まえ、かつ無条件で取り扱いが難しいアイテムがあります。
ブランドやアンティーク物など多少例外はありますが、以下のアイテムは電話口で断られる可能性が大です。
・ベッド製品(寝具類全般、肌身にふれるためNG率高し)
・三面鏡・ドレッサー(今どきは卓上ミラーで化粧をする人が多いためNG率高し)
・クローゼットタイプの箪笥・婚礼箪笥等(備え付けのクローゼットがあるためNG率高し)
・下駄箱(備え付けのクローゼットがあるためNG率高し)
・ガラス製品(店にもよるが輸送時の破損リスクとうとう踏まえNG率高し)
・学習机(子供には新品買ってあげたい親多数につきNG率高し)
・カーペット・絨毯(人の家に敷かれていたものは需要低いためNG率高し)
もちろん例外はありますし、さらに言えば他にも取り扱いの難しいアイテムはあるでしょう。
まとめ
今回は買い取れない家具について説明しましたが、今の中古家具市場をまとめると、、、
昔に比べ現代はニトリ・IKEA・通販で家具を低価格で買うことができる。
昔は高かった家具(伝統のあるような著名ブランドじゃないごく一般的な普通の家具)は、あまり需要はない。
なぜなら今どきのデザインの家具を安く新品で買うことができるから。
また中古家具を欲する若年層は今どきのデザインを欲している。
「中古の古い家具買うより新品で安いの買おう」となる人が多数いる。
そうなってくると少しでもNG項目がある家具は買取が厳しい。
といったところが今回のまとめとなります。
需要の無い理由を考えると納得いく結果となったのではないでしょうか。
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